ディズニー映画ズートピアを観て、面白いけど社会問題にも通じる深い話、ネタバレ含みます

DVDでディズニー映画、ズートピアを観ました。草食動物と肉食動物が仲良く暮らす理想の街、ズートピアを舞台にしたお話です。うさぎの警察官が主人公で、小さい体をものともせず、ガッツ溢れる仕事ぶりで奮闘します。せっかちで素早い動きを活かして、駐車違反を次々取り締まる主人公。

せっかく警察官になったのに署長の命令で重要事件にはタッチさせてもらえません。しかし、めげずに駐車違反の取り締まりを続けているうちに、ひょんなことから重要事件のヒントをつかみます。そして、こすい商売をしていたきつねの詐欺師を味方につけて重要事件の解決に挑みます。

ズートピアで行方不明になった動物達の謎に迫ります。最初はただの娯楽映画だと思って気楽に観ていたのですが、これは結構深い主題があると思いました。行方不明事件をきっかけに肉食動物と草食動物の対立が始まり、肉食動物は狂暴で危険だと迫害されていきます。

事件解決に奮闘したはずのうさぎの主人公は、肉食動物と草食動物のいがみ合いの原因を作ってしまったと落ち込んで、せっかく警察官になったのに辞めて故郷に帰ってしまいます。きつねの相棒からも、どうせ俺を肉食動物だと思って忌み嫌っているんだろうと捨てゼリフを吐かれて喧嘩別れしてしまいます。

しかし、うさぎの主人公は行方不明事件の真の黒幕に気がついて故郷からズートピアに戻ります。きつねの相棒とも仲直りして、もう一度真相究明へとタッグを組みます。

真の黒幕については、是非映画を観て頂きたいです。単なる娯楽映画のようで、人種や宗教が異なる人が共に暮らすアメリカ社会の問題に鋭く切り込んでいる作品だと思いました。理想論かもしれませんが、思い込みや先入観を捨てて、異なる人種、国籍、信仰を持つ人達が互いに理解し合う世界があったらいいよねと問いかけているような作品です。

アクションシーンも満載で楽しめる映画ですが、説教臭くならない程度に偏見や差別を風刺する意味合いがあって大人が観ても楽しめます。ズートピアは理想郷という意味のユートピアをもじった言葉だと思いますが、ステレオタイプな人種や国籍に対するイメージを捨てて、人をレッテルで判断せずに、一人の人間として尊重して理解し合うことの大切さをさりげなく主張していると思いました。

作中ではうさぎの主人公ときつねの相棒が、自分達よりも小さい動物の世界に迷い込んだり、逆に自分達より大きい動物に翻弄されたり、ガリバー旅行記のような世界も見どころです。最初はきつねのズルいところに怒り心頭だったうさぎの主人公が、少しずつきつねを信頼して二人のコンビの息が合っていきます。最後はちょっと意味深な感じで終わるのですが、お互いに淡い恋心のようなものも持っていて、続編が出ないのか期待してしまいます。

くっきそうでくっつかない、少年漫画のようなうさぎときつね、二人の仲も見どころです。もどかしい感じと素直になれない二人が微笑ましいです。

ディズニー映画は子どものものだと思って観ていない大人の方にも、オススメです。自分の中に無意識にある、思い込み、偏見、差別を反省し改善するにはとても良い映画です。

少し話が飛躍しますが、差別や偏見というものを小難しく本を読んで勉強するよりもこの映画を観て、草食動物と肉食動物は何の比喩なのだろうかと考える方が気づかされることが多いと思います。見た目、年齢、性別などで人を誤解しいないように気をつけようと映画を観終わった後に自然と考えられるはずです。

最後に生りましたが、うさぎの主人公の両親の過保護なところが毎回笑えます。親って、つい子どもが心配になってあれこれ余計なことをしてしまうんです。まだ赤ちゃんで娘は映画の中身を理解出来ませんが、主人公の両親の過保護なところは、笑えません。子どもが警察官になるって言ったら私もきっとものすごく心配して、子どもからウザがられるほど心配するでしょう。

その他にも警察署の受付にいるおとぼけな警官、マフィアのボスとその娘などいい味出してる脇役がたくさん登場します。動物達の表情豊かで躍動感のある動きがとても楽しい映画です。是非一度ご覧ください。単なる